僕らの前で戦っているのはサムライブルーじゃなくて、赤ちゃん日本です。

【追記:2023年12月2日】

サッカーについての発信をしているときに当時プチバズりした記事です。

記念に転載しています。

ちょっと今の日本代表のサッカーについて色んな情報が飛び交ってますが、

日本代表をこよなく愛する僕としては

ちゃんちゃらおかしい話だぜ

ってことが、あまりにも多過ぎるので、

心から、心から、日本代表を応援している人間の熱い言葉を届けたくなりました。

この記事を読めば、これからの日本代表と共に過ごすワールドカップが、ざっと計算すると100000000倍くらい面白くなりますので、読んで下さい。

では、エンジン全開で始めます。

目次

日本代表はまだ赤ん坊なんです

日本のサッカーの歴史って誰がどう見たって浅いですよね。

日本人じゃなくても、世界の誰がどう見たって浅い。

そんな浅い歴史の中で日本はこれまでずっと、

ヨーロッパをパクって、南米をパクって、

特にブラジルにはお世話になって、

そうやってここまで来たわけです。

だからね、今の日本代表はまだね、自立できてないわけですよ。まだ赤ちゃんなんですよ。

ブラジルとかからしたら文字通り「赤子の手をひねる」ようなもんなんです。

そんな依存の状態から今は必死に自立しようとしてます。

文化的に、歴史的に、伝統的に、まだまだ世界の背中は遠い。

なのに、本田とか、香川とか、長友とか、世界の中で通用する”個人”が出てきた。

世界からしたら驚きですよね。

え!?日本ってこんなにちゃんとサッカーできる人いるの?

すげぇ、アメージング!ニンジャ~!

でも、これは、赤ちゃんがまだ六ヶ月なのにハイハイ通り越して、 つかまり立ちしちゃったくらいの驚きなんですよね。

驚くけど、世界を驚かせるようなもんじゃない。

本田圭佑はかまってちゃん

そんな赤ちゃん日本は自分の足で立ててませんから、大きな声で吠えるし、自分を奮い立たせる必要があります。

本田圭佑が優勝を公言するのは、赤ちゃんが泣いて自己表現するのと一緒です。

彼はかまってちゃんをしてるわけです。

でもね、彼は日本代表でしかそういう発言はしてないんですよ。

ちゃんと言葉を選んでる。

むしろ、日本代表にいるときの方が言葉を選んでる。

あえて、ビッグマウス。
あえて、持ってる男。

彼個人としてではなく、日本のサッカーをどうにかしてもう一個高いステージに上げられないかをすごく考えてる。

この辺は日本人的な文化に対してうまく馴染むことができずに一匹オオカミになってしまった中田英寿とは違うところです。

本田圭佑のかまってちゃんの深さ

本田の分かってて、かまってちゃんやってるってのを表す文章を紹介します。

……自分が点を決めて、得点王になってワールドカップで優勝する。そんな絵はすごいし、理想ですね。でも、俺に出来て、メッシやクリスティアーノ(・ロナウド)に出来ないことを、したい。点も取ってないのに、俺が新聞で1面になったりすることだってある。なぜそうやって俺に(注目が)集中するのかっていうのを考えた時に、華麗なドリブルをするからではない。仮に試合に出ていなくても、それでも試合に勝たせる能力が俺にあるのであれば、発揮していく。俺の力は、そういうことだと思うんです。 いかなる状況であろうと、チームを機能させるとか、チームを向上させる能力こそが、やはり人間・本田圭佑としての、勝つサッカー選手としての、僕のストロングポイント。 ………で、案の定こうやって、試合に近い時期になってケガをしているメンバー、試合に出られないメンバーがいる。これも、想定内っちゃ想定内です。でも、なかなかうまくいかんなぁ…っていうのも事実。悩みながら、もがきながら、楽しみながら、いわゆるその1つ、1つの問題をクリアしていく。そう考えています。

-Number854・855・856号「俺に出来て、メッシに出来なこと」益子浩一/八反誠 取材・構成より引用

この文章を読んでみると。流れとか見えない空気感にまで気を配ることができてる。

そこまで自分の影響を及ばせて、その上で日本のサッカーのレベルアップを考えてる。

どうやったらワールドカップという舞台で日本が勝ちを得られるか、をここまで考えてる。こんなやつは世界の中でもほとんどいないですよ。

人格・パーソナリティがほんとに素晴らしい。

同じ文章の中で、2013年のベルギー遠征の時に選手で話した内容はあります。

監督が南アフリカワールドカップの経験者と香川で集まって話をしてくれということがあったそうです。

監督からは「もう一回、ちょっと方向性をしっかりしてくれ、統一してくれ」ということから始まり、

ぶっちゃけ、すごい腹割った話になって。俺が仕掛けたんやけどね。「正直、俺はみんがどう思っているのかが分からない。本気で優勝を目指しているのか。いや、優勝は無理やと思っているのか。みんなの考えを聞かせて欲しい」と。 案の定。ポロポロと出てきたのは、優勝が見えないとか、優勝と言ってる人がおるから、それに付いていきたい、とか。 優勝が無理だって言ってるヤツらは、今までの目標設定の仕方で、見えないところまで設定したことがないとかいう感じやった。あるいは、自分は目標を立てて頑張るタイプではない、だから目標を立ててくれた人に付いていくタイプという風であったりね。

-Number854・855・856号「俺に出来て、メッシに出来なこと」益子浩一/八反誠 取材・構成より引用

この話を本田圭佑は有意義な話であったと語り、自分の目標設定の仕方を伝え、 騙されたと思ってやってくれと言ったと話を締めくくっています。

これは本田圭佑の話なんで真相は分かりませんが、選手のミーティングでこれくらい意識の差があるわけです。

となってくると、コートジボワール戦で醜態をさらしてしまったのは、

何となく分かりますよね。

メンタル、マインド、魂、精神、といったところでワールドカップで勝つ準備ができていない。

ブレてる選手がいたわけです。

そんなじゃ勝てない。

4年前のピッチには立っていた戦う男達

前回の南アフリカ大会の選手のクオリティを比べると今回の代表の方が上かもしんない。

でもね、あのときは直前の親善試合が全くよくなくて全員で覚悟を決めたわけです。

おもんないサッカーでもいいから勝とう。
運動量をひたすらあげて、丁寧に丁寧にディフェンスをして、
どうにか、なんとか一泡吹かせよう。

そういう心意気がありました。 あん時は。

だから、世界的に見れば全然おもんないサッカーしてたけど、なんか心が揺れる、なんか感動させられるもんがあったわけです。

松井と大久保という攻撃的な選手が前線で仕事をするパワーを残そうなんてことは考えず、毎試合ガス欠になるまで走ってました。

本田は最前線でひたすら味方からのボールを受けて、そのボールを丁寧に守り、体を張り続け、ファールをもらってました。

あの姿を僕はアルゼンチンで見てましたけど、一生忘れません。

泥臭くてカッコイイ日本人が公園の大きなパブリックビューイングのスクリーンで躍動してました。

2014ブラジルワールドカップで勝ってるチームの特徴

今回のワールドカップは激アツな試合が多くて、

みんな本当に国のために死ぬ気で戦ってます。

選手、監督、サポーターまでは一丸となって、

勝利のために死力を尽くしています。

全ての試合で「死力を尽くす」というところを守りぬいたチームに勝利が与えられています。

それが今回のワールドカップの特徴であり、夜も眠れずについついテレビを点けて見てしまう魅力があります。

日本代表には勝てる力がある

じゃあ、日本代表が勝つためにはどうすればいいか。

それは亀のように後ろで守りを固めてカウンターをするサッカーに切り替える

これに尽きます。
これで勝てます。

日本人はこういうの得意です。

少なくとも、あとの2試合を1勝1分けで計算できると思います。

ザックジャパンはね、アルゼンチンに勝ったわけです。

立ち上げ一発目の親善試合。

アルゼンチン代表は全然本調子じゃなかったし、ナメてたと思う。

でもね、これまでの日本はそれでも勝てなかった。

ザックは南アフリカの戦い方を継続してアルゼンチンとの試合の指揮を執りましたが、このときにある程度、日本人の耐え忍びことのできる力を確認できています。

現に2012年にフランスから勝利を収めた試合もね、フランスに乗り込んで達成していますから。

こん時もなかなか自分達で主導権を握ることができなくて、それでもやり切った。

きっと今のチームなら覚悟を決めたカウンターサッカーをやれば、勝てます。 負けないサッカー、勝ち点を取るサッカーをやれます。

つかまり立ちから、自分で歩けるようになる瞬間を見たくないですか

でも、ここでいま一度原点に立ち返って下さい。

今の日本代表はね、ザックを連れてきたわけです。

なんでザックを連れてきたか。

それは守って勝つサッカーから脱却したいからです。

ザックはとても頑固な人で、攻撃的なサッカーというものに執着する監督です。

カウンターサッカーを磨くならもっと適任の監督がいますよ。

メンバー発表覚えてますか?大久保選ばれたでしょう?

で、青山も選ばれてるんです。

ここがポイントで、 細貝というディフェンシブなポジションならどこでもこなせる、ドイツで活躍するこの選手を外してまで、この二人を選んでます。

主導権を握り、攻撃的にいき、点を取れるサッカーをワールドカップでやる

そういう哲学矜持を感じました。

この人はどこまでも「ザッケローニ」なんだなと。

コンセプトや世界観がブレない。

okですか?

日本代表はあの南アフリカ大会での決勝トーナメント進出の実績を手放したわけです。

もうあのサッカーはやらない。
俺らのサッカーをやる。
相手をリスペクトするんじゃなくて、
好き放題、やりたいことをやる。

このチームはそうやってここまでやってきたんです。

だから、もう勝利はいいじゃないですか。
4年間自分がやってきたことに死力を尽くす。
それでいいじゃないですか。

コートジボワールとの試合みたいなしょうもないんはもうええんですよ。

散るなら華々しく散って、次に繋げて欲しい。

僕はそれを祈ってるし、この4年間を最後の最後で投げ出さないで欲しい。

僕らはまだ赤ん坊なんだからもっともっと自分たちのことを考えていい。

相手のことなんて考えなくていいんです。

今僕らは

果たして自分たちの足で立てるか、立てないか

という瀬戸際にいます。

だから、もうね。やってきたことをやるしかないんです。
負けるのは怖いし、ビビるけどね。
そこを乗り越えて僕らに勇気を見せて欲しい。

時間の針をどうにか進め欲しい。

そして、ひたむきに自分たちのサッカーを泥臭くやったら、

もしかしたら、その勇気のご褒美に勝利がプレゼントされるかもしんない。

特に今回のワールドカップの戦いを見ているとそんな気がしてなりません。

まだ赤ちゃんの日本をどう応援しますか

日本代表は強くなりました、成長しました、躍進しました。

これまでの世界のサッカーの歴史上最も速いスピードで世界の入り口に立ちました。

でもね、ちょっと背伸びをし過ぎたんですよね。
人気も出て、にわかファンも増えた、盛り上がるのも大いに結構。

でもね、ちゃんと見て欲しい。

まだ日本のサッカーは子どもなんです。
だから、子どもの目線に立って、子どものことを見て欲しい。

今から頑張ってふらふらしながらも自分の足で歩こうとしてる赤ちゃんをどう応援しますか。

僕がこの記事を書いた理由はこの問いかけをしたかったからです。

過熱する報道やおかしな盛り上がりを横にやって、一度考えてみてもらえたら、きっとこの後のギリシャ戦を観るときの姿勢や今後の日本代表の姿の見る目が大きく変わると思います。

最後にお願いがあります。

ということで今回はとても長くなりましたが、僕の日本代表論を語らせて頂きました。

僕は日本代表が大好きです。
ほんとに好きです。
だから、日本代表の見方をたくさんの人に知ってほしい。

ここに書いてることが真実とか、正しいとかではないんだけど、
ほら、気持よく応援したいじゃないですか。
だから、もう書かざるを得ませんでした。

ともかく他の色んな好き勝手言ってる情報に流されずに、

深く深く愛を込めて、日本代表を見守ってほしい

その思いに尽きます。

ほんまにお前は誰やねん。 なに目線やねんって感じですが、
日本代表をただただ愛してるんでご容赦下さい。

この記事が多くの人の手に渡り、

日本代表のことを深く理解し、応援することで、日本代表の勝利が近づくと思ってます。

面白かったな~
みんなに読んで欲しいな~
みんなで熱く、日本代表を応援したいな~

と思ったら必ず紹介して下さい。

必ず紹介して下さいね。

必ずですよ。

必ず!

だって日本代表にほんまに勝って欲しいから!
どうしても勝って欲しいから!
みんなほんまに一生懸命やってんねん。
不甲斐ない試合やったけど、頑張ってんねん。
だから、みんなでともかく応援しよう。

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